ぺんぎんの営巣地

ほとんど個人的な日記だよ。毎日こうしん。

20220518

『チョンキンマンションのボスは知っている』読んだ。
というか読んだのは結構前。
読書メーターとかの更新をまた半年くらいサボっていた気がするのでちゃんと読んだ本の記録を残そうと思い直した次第。

文化人類学者の著者が観察した、香港のタンザニア人コミュニティについての分析でありエッセイでもある愉快な読み物。

重慶大厦 (チョンキンマンション) のボスを名乗るカラマ氏は一見遊び回るばかりの毎日を送っているが、それは単に自堕落な放蕩というだけではなく、SNSをベースとした彼らを取り巻くインフォーマルな取引のコミュニティ内で自分についての生の情報を開示することに繋がり、ひいてはそこからビジネスのチャンスを得ているのだ。Vtuberか?
そのコミュニティも我々の目から見ると独特で、他人を人物単位で永続的に信用したり排除したりするのではなく、「時には助けてくれることもあり得るし裏切ることだってあり得る」といった仮初めの評価をもとに構築され、人間の不完全さをも織り込んだ内容になっているとも言える。

前に香港行ったときに重慶大厦も行ったんだよなあ。
もはや色々な事情がありすぎて一生のうちに再訪できるのかどうかもわからない。